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「木」を作らせるなら「森」を見せてください、お願いします。

何年か前から派遣社員として働いています。昔から今に至るまで、何にも持っていない空っぽな人間なものですから、就職活動に失敗しました。正社員として働いた経験がありません。無職で過ごした期間もあります。

私みたいな何にもない人間でも、ある程度の能力が認められれば(あるいは都合のいい人間と判断されれば)、働かせてくれる派遣という制度に私は感謝している部分が少なからずありますし、労働者の3割超が非正規雇用となり、更に増加する気配もある昨今、非正規雇用を正規雇用にする施策より、非正規雇用でもそこそこには生きてはいけるような世の中にした方がいいんじゃないかな、と個人的には思っております。どんな雇用形態でも生存権は保障しておくれよ。ただ、弱者救済を表に掲げる政党って胡散臭いところが多いから、そういうのは信じないことにしてるんですけど。

 

さて、それは今日の本題じゃない。

ずーっと派遣社員、即ち下っ端として働いていると、仕事として与えられるのは大抵単純作業です。

データの打ち込みや計算、各種資料の大量印刷や発送作業、等々。

私が働いてきた範囲の中では、派遣社員もしくはそれに類する者は「考える道具」として扱われていました。

ある程度までは自分で考えて行動し、高度な判断が必要な場合は指示を仰ぐ道具です。

道具でも下っ端でも一生懸命働かせて頂いて、お飯を美味しく頂戴いたしますよ。

だけれど、結局最後に何を得たいのか、何を作りたいのか、どうしたいのか、ということを教えてもらえないと、ただの単純作業も捗らないんです、私の場合は。

昨日の出来事です。

私が現在の会社に勤め始めて5か月経ちます。主にデータ入力をしていますが、昨日になってようやく、そのデータを入力して最終的にどんな結果を得たいのかを教えてもらえました。ああスッキリ。

本当はあやふやにしちゃいけないことだとは分かっているんですが、その数値や記号にどんな意味があって、それを正確に入力することで何が得られるのかが分からないと、適当でいいやーってなってしまう。

私に仕事をくれる人が、いつも社内にいるのならば、逐一教えて頂いて、その意義も一緒に学べるのでしょうけれど、ほとんど社内にいない人たちなので聞けません。1週間2週間出張で丸々いないなんてざらです。勤め始めてからほっとんどの期間で放置プレイ食らってますよ。

それはさておいて、突然ですが仕事を炊飯に例えます。

 

A.精米する

B.何合炊くか決めて米を量る

C.米を研ぐ

D.水加減を調整する

E.炊飯器で米を炊く

F.炊きあがったご飯を茶碗に盛りつける

G.完成

 

この一連の流れのCとDを任せられたとします。

美味しいご飯を食べるためには水加減が重要です。

また、米研ぎが不十分で糠が落ち切らないご飯は美味しくありません。研ぎすぎもまた然り。

だけど、「美味しいご飯」ってどんなものなのかは、見たり食べたりしなければ分かりません。

お米を研ぐにしても、どれくらい研げば丁度いいのか分からないかもしれません。

水加減とか研ぎ具合を均一化する手段として、マニュアルを作成するって手があるでしょう。しかし、マニュアル化したところで結局、完成品を見て、自分の手が携わったものが最終的にどんな形になるのか、ざっくりとでもイメージを掴まないと仕事ってやり辛いし、何よりモチベーションが上がりません。私の場合は(←逃げの言葉)。

 

派遣社員等、とにかく下っ端さんに単純作業を任せるときは、単純作業そのものだけみっちり仕込んで、うまく行く場合もあるかとは思います。

だけど、できれば全体がどういう流れで動いていて、最終的にどんなものを作り上げたいと考えているのか、そのために単純作業のフェーズではどんなことに気を付ければいいのか、ということを、末端の派遣社員にも教えてもらえると嬉しい。

少なくとも私は嬉しい。その方がちゃんと仕事に関わっている!って実感できる。

昨日の出来事が、本当に些細なことなのにとてもスッキリしたと感じたのは、たぶんこういうところの説明が今までほとんどなかったからだと思います。

派遣社員は「考える道具」だけど「感情のある道具」でもあるから、役に立ってるって実感がないと、ただの道具よりも動かなくなるので、取扱いにはお気を付けください。